FXで「損切りしないで待つ」はアリ?勝つための目安や設定方法

FX 損切とは

損切りとは、FXなどの投資において抱えている損失を決済して確定させることです。損失を最低限にし、利益を最大化する「損小利大」のためにも、損切りの設定は非常に重要となってきます。

しかし、実際は「損切りしないで待っていたら、ポジションが戻ってきて助かった」といった経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

今回は「損切りしないで待つ」ことのリスクと、それを踏まえたうえで、どのように損切り設定すべきかの目安などについて、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
是非、トレードの参考にしてください。

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 目次

損切りとは

FXトレードで負ける原因1位は損切りができなかったから
参照:「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査」の概要」金融先物取引業協会

FXにおける「損切り」とは、含み損が発生したポジションをあえて決済して、損失を確定させる行為を指します。
これは、これ以上損失が拡大することを防ぎ、資金を守るために不可欠なリスク管理の手段です。
反対に評価益を確定させることを「利確(利益確定)」や「利食い」と呼びます。

特にFXは、レバレッジをかけて取引するため、相場が思惑と逆方向に動いた場合には、損失が一気に膨らむリスクがあります。
たった1回の「損切りの遅れ」が、資金の大半を失う原因にもなりかねません。

しかし、「損切りしなければいずれ戻る」と信じて待ち続けた結果、損失を拡大させてしまうトレーダーも少なくありません。
実際、金融先物取引業協会の調査では、「損切りできなかったこと」がFXの損失原因の第1位として挙げられています。

このように、FXで生き残り、安定して利益を出すためには、「損切り」は単なるオプションではなく“トレード戦略の中核”と捉えるべき存在です。

損切りができない心理的な要因

損失を認めたくない(プロスペクト理論)

人間は「利益を得ること」よりも「損失を回避すること」に強く反応する傾向があります。これをプロスペクト理論(Prospect Theory)と呼びます。
行動経済学者のダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって提唱された損失回避の心理を説明する理論です。

投資において、損失をできるだけ小さくし、利益をできるだけ大きくする「損小利大」を目指すことは成功への鍵と言えます。
しかし、プロスペクト理論によると、多くの人は反対に「損大利小」に陥ってしまいます。

たとえば、すでに-50pipsの含み損が出ているポジションを損切りすれば、確実に損失が確定します。
しかし、「ここで切らなければ助かるかも…」と期待してしまい、結局損失が-100pipsに拡大するというパターンは典型的です。

このように、損失を確定させること=敗北と感じてしまう心理が、損切りを妨げてしまいます。

取り返そうとする衝動(ギャンブル化)

損切りできずに含み損が膨らんだ後、「次のトレードですぐに取り返そう」と焦る気持ちになることがあります。
これはいわゆるギャンブル依存症と類似した心理状態で、「負けを取り返すまでやめられない」状態に陥ってしまう危険があります。

この心理に支配されると、根拠のないエントリーやロットの過大設定に走りやすく、トレードが計画的ではなく“感情的”になります。結果的に資金を失う悪循環へとつながります。

このような心理的な罠に気づくことが、安定したトレードへの第一歩です。次の章では、こうした感情をどう乗り越えるか、具体的な対処法を解説します。

「損切りしないで待つ」戦略とは

FXでは一般的に「損切りは必須」とされていますが、あえて損切りをせずにポジションを保有し続けるという戦略を取るトレーダーもいます。
これは一見リスクの高い方法に思えるかもしれませんが、相場状況や取引スタイルによっては理にかなった手法となることもあります。

ここでは、「損切りしないで待つ」戦略の背景や考え方を2つの視点から詳しく解説します。

ポジションを持ち続けることで含み損が減る可能性

相場は常に上下を繰り返しており、一時的な含み損が出てもその後の反転によってポジションがプラスに転じるケースは珍しくありません。
たとえば、レンジ相場の中では、一時的に逆行しても再び元の価格帯に戻ることが多く、「損切りせずに持ち続けたことで助かった」という経験を持つトレーダーも多いでしょう。

このように、短期的な値動きに一喜一憂せず、戦略的にポジションを保持することで結果的に損失を回避できる場合もあります。

ただし、この戦略は「証拠金に余裕がある」「強制ロスカットにかからない」ことが前提となるため、資金管理が甘い状態での“祈りのホールド”は非常に危険です。

スイング・長期トレードでは「待つ」が戦略になることも

損切りしない戦略は、スキャルピングやデイトレードでは危険ですが、スイングトレードやポジショントレードのような長期スタイルでは“選択肢のひとつ”として機能します。

例えば、ファンダメンタル分析に基づいて中長期的な上昇を見込んでいる場合、一時的な下落は許容範囲と捉え、ポジションを維持することで本来の利益を取り逃さずに済む可能性があります。

この手法は「相場全体のトレンドを見据えていること」が前提であり、テクニカルだけでなく経済指標・金利・地政学的リスクなども考慮しながら戦略を立てる必要があります。

損切りしないで待つリスク

損切りをせずにポジションを持ち続けることで助かる場面も確かにありますが、それが常に通用するわけではありません。
「損切りしないで待つ」ことには明確なリスクが存在し、それを理解しないままポジションを握り続けることは、資金破綻へ直結します。

そのため、「損切りしないで待つ」戦略を採る場合でも、どこかの段階で損切り(=撤退)を行うルールは必ず必要です。
このルールがなければ、感情に流されて“祈りのトレード”になってしまい、資金を守ることができません。

以下に、損切りをしないことで起こり得る代表的なリスクを解説します。

トレンド転換に気づかず損失拡大

最もよくあるパターンが、相場が一時的な調整ではなく、トレンド転換していたことに気づかずに持ち続けてしまうケースです。

たとえば上昇トレンド中にロング(買い)でエントリーしたが、実際には下降トレンドへと移行していた場合、待てば待つほど含み損は拡大します。
このような場面では、「戻るだろう」と期待して待っても、そもそも戻る流れ自体がもう存在しないのです。

トレンドの転換サインを見逃さないためには、テクニカル分析(移動平均線・MACD・チャートパターンなど)を活用し、自分のシナリオが崩れた時点で素早く撤退する判断力が求められます。

証拠金不足で強制ロスカット

ポジションを保有し続けるということは、含み損が膨らんでいく可能性を常に抱えている状態でもあります。
とくにレバレッジを高くかけて取引している場合は、ほんの数十pipsの逆行でも証拠金維持率が急激に下がり、強制ロスカットに直結します。

強制ロスカットとは、あなたの意思に関係なく、FX会社が保有ポジションを自動的に決済するシステムのことです。
これは、口座の損失が拡大し続けた場合、さらなる損失を防ぐために取引会社が介入する安全装置とも言えます。

証券会社ごとに異なりますが、多くのFX会社では、証拠金維持率が50〜100%を下回った時点で強制ロスカットが発動される仕組みになっています。
つまり、含み損が拡大し、証拠金に対して必要な担保率を維持できなくなった瞬間に、問答無用でポジションがカットされるということです。

強制ロスカットは、自分でタイミングを選ぶ損切りとは異なり、最悪のタイミングで自動的に切られてしまう可能性があります。

  • 相場が急変動した瞬間
  • スプレッドが大きく開いた時間帯(早朝・指標発表直後)
  • 急落直後で価格が一時的に反発し始める“その直前”

このようなケースでロスカットされると、本来であれば回避できたはずの大損を抱えることにもなりかねません。
また、証拠金がギリギリの状態で大きなポジションを持っていた場合、一度の強制ロスカットで口座残高がゼロに近づく、あるいはマイナスになる(追証が発生)ことさえあるのです。

つまり、損切りをしなかった結果、自分で損失をコントロールできず“市場に切られる”という最悪の展開になってしまいます。

損切りの基準はどう決める?3つの具体的な方法

損切りは「なんとなく」ではなく、明確な基準に基づいて決めることが、FXで生き残るための必須条件です。
ここでは、初心者でもすぐに実践できる3つの具体的な損切り設定方法を紹介します。

テクニカル指標を使う(移動平均・サポートラインなど)

最も多くのトレーダーが活用しているのが、テクニカル分析に基づく損切り設定です。

  • 移動平均線(MA)を割り込んだら損切り
  • サポートライン(支持線)やレジスタンスライン(抵抗線)を明確に抜けたら損切り
  • トレンドラインをブレイクしたタイミングで撤退

などが代表例です。

テクニカル指標は、相場の構造や参加者の心理が反映されるポイントであり、損切りを設定する“根拠”として機能します。
これにより、「どこで間違ったか」が明確になり、次のトレードの改善にもつながります。

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一定のpipsや%で設定する(例:10pips or -2%)

損切りをシンプルに数値化する方法も非常に有効です。
具体的には、一定のpips数(価格幅)や資金に対する割合(%)で損切りラインを固定する方法です。

  • 「エントリー後10pips逆行したら損切り」
  • 「1回の損失は口座残高の2%までに抑える」

この方法のメリットは、感情に左右されず、機械的に損切りを実行しやすい点にあります。
特に、複数回のトレードで「損失を一定に保ち、利益を伸ばす」というリスクリワード管理と組み合わせると効果的です。

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経済指標や相場の時間帯で判断する

もうひとつの損切り基準は、経済イベントや時間帯による相場の変動リスクを前提に設定する方法です。

  • 雇用統計やFOMCなどの直前で損切りラインを狭める/手仕舞う
  • 東京時間・欧州時間・NY時間の切り替えタイミングで逆行したら撤退
  • 要人発言や地政学的リスクが出たら即撤退

このように、時間帯やイベント発表の影響で“予測不能な値動き”が起きやすい局面では、事前に損切り基準を柔軟に調整することが求められます。

相場は“ニュースに支配される”こともあるため、チャートだけに頼らず、ファンダメンタルズ的な判断も織り交ぜるのがポイントです。

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損切りの目安は?初心者でも実践できるルールの作り方

fx 損切り ルールと目安

「損切りのタイミングが分からない」「何pipsで切ればいいの?」という悩みは、FX初心者の多くが抱える問題です。
損切りは、明確な目安(基準)を持って“事前に決める”ことが、失敗を防ぐ鍵になります。

ここでは、初心者でも今すぐ実践できる損切りルールを3つの例で紹介しながら、それぞれの数値にどんな意味があるのかも詳しく解説します。

例1:5分足ブレイク時に5〜10pips逆行したら損切り

スキャルピングや短期トレードでは、「ブレイクを狙って入ったのにすぐ戻された」という経験がよくあります。
そのため、「5分足でブレイク直後に5〜10pips逆行したら損切り」というルールは、非常に理にかなった短期型の損切り方法です。
利確目標を15〜20pipsに設定した場合、損切り5〜10pipsでリスクリワード1:2以上をキープできます。

  • 5pips:短期トレードでは“ノイズを超える逆行”と判断するライン。失敗を早期に見切るための基準。
  • 10pips:ある程度の変動を許容しつつも、損失をコンパクトに抑えられる損切り幅。

つまり、「ブレイク直後で失敗を見抜くなら5pips」「ある程度の揺らぎも許すなら10pips」など、自分のスタイルに合わせて調整可能な数値です。

このような具体的な数値ルールを持つことで、感情的な判断ミスを防ぎ、損切りの精度が高まります。

例2:1日最大損失2%を超えたらその日は終了

ポジション単体の損切りだけでなく、1日全体の損失に上限を設けることで、メンタル崩壊やトレード暴走を防げます。
たとえば「1日の損失が口座残高の2%に達したら、その日はトレードを中止する」などです。

「2%」は、プロトレーダーも採用しているリスク管理のスタンダードで、小さな損失で済めば、翌日以降のトレード資金とメンタルが保たれるためです。

たとえば10万円の口座なら、1日2,000円の損失でストップするので、連敗しても資金を大きく減らしません。

このような“日単位の損切りルール”を持つことで、無限に損失を広げるトレードを未然に防ぐことができます。

自動損切りの設定方法

FX 損切り 設定方法

「損切りのルールは決めたけど、どうやって注文に反映すればいいのかわからない」
「感情で損切りをためらってしまう…」
そんな悩みを解決してくれるのが、自動損切り注文です。
あらかじめ損切りの基準を注文時に設定しておくことで、チャートを常に監視しなくても、ルール通りに損切りを実行できます。

ここでは、FXで使える代表的な4つの自動損切り注文の仕組み・違い・使い分けをわかりやすく解説します。

  • IFD注文
    新規注文と損切り・利確をまとめて出したい場合
  • トレーリングストップ注文
    利益を伸ばしつつ、自動で損切りラインを追従したい場合

事前にこれらの注文方法で損切りをしておけば、実行できないことや遅れてしまうリスクも回避できます。

逆指値注文(ストップ注文)

逆指値注文とは、価格が指定のレート以上になったら買い、指定のレート以下になったら売るという注文方法のことです。
ストップ注文、ストップ・オーダーとも呼ばれます。
手動でエントリーしたあとに「損切りのラインだけ」設定したいときに使う最も基本的な方法です。
相場があらかじめ設定した価格に到達したら、自動で損切りが実行されます。
利確は別途手動で行う必要があります。

🔹 例:1ドル150円で買った後、140円に逆指値注文を入れておく
→ 相場が140円に下落した時点で、自動的に売り決済が実行される

OCO注文

OCO注文(One Cancels the Other)は、損切りと利益確定の2つの条件を同時に出せる便利な注文方法です。
どちらかが成立した時点で、もう一方の注文が自動キャンセルされます。
チャートから離れる時や手動操作の手間を減らしたい人に最適です。

🔹 例:
・買値:150円
・利確ライン:160円(指値)
・損切りライン:140円(逆指値)
→ 相場がどちらかに到達したら決済。反対側はキャンセルされる

IFD注文

IFD注文(If Done Order)は、新規注文と、その後に行う損切り・利確注文をセットで出すことができる注文方法です。
「まだエントリーしていない」状態で使います。
新規エントリー前に、損切りと利確の準備ができるので、チャンスを逃さずにトレードが出来ます。
仕事や家事で忙しい人、朝の注文を仕込んでおきたい人などにおすすめです。

🔹 例:
・「145円になったら買いたい」→新規注文
・買えたらすぐに「140円で損切り・150円で利確」も自動で設定される

トレーリングストップ注文

トレーリングストップ注文は、相場が有利な方向に進んだときに損切りラインを自動的に追従させる注文方法です。
たとえば、含み益がどんどん伸びた場合に、損切りラインもその分上げていくことで、利益を確保しながら最大化を狙えるのが特徴です。

利益確保と損失限定を同時に実現できる「損小利大」の注文方法です。
トレンド相場で「伸ばすトレード」をしたい人に最適です。

ただし、レンジ相場では機能しづらかったり、ボラティリティが高い通貨ペアでは、設定幅が狭いとすぐに損切りに引っかかってしまうなどのデメリットもあるので、自分のトレードスタイルに合うか確認してみましょう。

🔹 例:
・145円で買い+トレーリング幅20pips
→ 価格が148円まで上がると、損切りラインは128円→128→130→132と自動で切り上がる

FXで損切りを設定する方法(MT4/MT5)

損切り設定は、エントリー時(IFD注文)とエントリー後(逆指値/OCO注文)の2通りから可能です。

MT4の場合の設定方法

新規注文時に損切りを設定する方法(IFD注文)

損切りの設定方法_IFO注文_MT4
  1. MT4のツールバーで「新規注文」をクリック
  2. 「通貨ペア」を選択
  3. 「数量」に購入のロット数を入力
  4. 「決済逆指値(S/L)」に損切り価格を入力
  5. 「決済指値(T/P)」に利確する価格を入力
  6. 「注文種別」で「指値注文(Pending Order)」を選択
  7. その後表示される「指値または逆指値注文の注文種別(新規注文)」で、現在よりも低い価格を指定して買う場合は「Buy Limit」、現在よりも高い価格を指定して売る場合は「Sell Limit」を選ぶ
  8. 「発注」を押して注文完了

ポジション保有後に損切りを追加する方法(逆指値/OCO注文)

損切りの設定_逆指値/OCO注文_MT4
  1. 注文後、ターミナルウィンドウ内の「取引」タブを選択
  2. OCO注文を入れたい注文を右クリックして「注文変更または取消」を選択する
  3. 「注文の変更」の「決済逆指値」に損切り価格を入力
  4. 「決済指値」で利益確定の価格を入力(※OCO注文の場合)
  5. その下の「~に変更」の注文変更ボタンを押して注文完了

MT5の場合の設定方法

新規注文時に損切りを設定する方法(IFD注文)

損切りの設定方法_IFO注文_MT5
  1. MT5のツールバーで「新規注文」をクリック
  2. 「銘柄」で通貨ペアを選択
  3. 「タイプ」で「指値注文(Pending Order)」を選択
  4. その後表示される「タイプ」で注文の種類を、現在よりも低い価格を指定して買う場合は「Buy Limit」、現在よりも高い価格を指定して売る場合は「Sell Limit」にする
  5. 「数量」で取引数量を入力
  6. 「価格」で注文を入れたい価格を入力
  7. 「Stop Loss」で損切り価格を入力
  8. 「Take Profit」で利確したい価格を入力
  9. 「注文」をクリックし発注完了

ポジション保有後に損切りを追加する方法(逆指値/OCO注文)

損切りの設定_逆指値/OCO注文_MT5
  1. 注文後、ツールボックス内の「取引」タブを選択
  2. OCO注文を入れたい注文を右クリックして「注文変更または取消」を選択
  3. 「Stop Loss」に損切り価格を入力
  4. 「Take Profit」で利益確定の価格を入力(※OCO注文の場合)
  5. 「~を変更」の注文変更ボタンを押すと注文完了

損切りをする際の注意点

FXにおける損切りは、経験のあるトレーダーでも簡単ではありません。
適切な損切りのためには以下の注意点を押さえておきましょう。

事前に必ず損切りするタイミングを決めておく

トレードする際には、必ず事前に損切りするタイミングを決めておきましょう。
特に初心者の頃は、なんとなくの値ごろ感でトレードすることも少なくないのではないでしょうか。

また取引毎に感覚で損切り額を決めてしまうと、トータルで見たときに利益が出ていないという結果になってしまいます。

必ず、自分のトレードスタイルや、狙いたい利益幅、取引する通貨ペアの特徴などと照らし合わせて、トータルで利益が出る損失幅での損切り額を決めておきましょう。

決めたルールは必ず守る

FXトレードにおいては、いかに損失を抑えるかが非常に重要です。損切りのルールを決めたら必ず守るようにしてください。
なぜなら、損切りができない人の特徴でも解説した通り、損切りのルールを決めていたとしても実際のトレードで実行するのは難しいからです。
自分で損切りの注文を出す際にはそのことをしっかり念頭に置き、感情を持ち込まないようにしましょう。

実行に移すのが難しい場合は、あらかじめ損切りの注文である逆指値注文やOCO注文を出しておくことをおすすめします。そうすることで投資判断が感情に左右される恐れがなくなります。

定期的にルールを見直す

一度決めた損切りのルールは定期的に見直しが必要です。
なぜなら、為替相場はトレンド相場やレンジ相場、ボラティリティなど、絶えず変動するためです。
目安となる指標と現在の相場や自分のトレードが合っているか、トータルで利益は出ているかなど、定期的に見直して微調整しましょう。

損切り貧乏に気を付ける

損切りの回数が多すぎることで、トータルで見ると大きな損失となってしまう損切り貧乏にならないように気を付けましょう

例え、ルールを決めてしっかり守ってトレードができても、適切な損切りのタイミングでないと小さな損失が積み重なって損切り貧乏となってしまっては本末転倒です。

損切り貧乏にならないためには、損切りの目安をしっかり確認し、利益が出る損切り幅を決めましょう。

根拠のないナンピンはやめる

損切りができない人は、ナンピン買いをしてしまう傾向があります。

FXのナンピンとは、保有しているポジションに対して、相場が予想と反対に動いた場合に、さらにポジションを追加して平均取得単価を下げるトレード手法です。
漢字では難を平らにするとして「難平(ナンピン)」と書きます。
買い下げることでリスク管理となる方法として知られています。

例えば150円で買いの注文を出した後、140円まで落ちたところで再度買い注文を出すことで、平均取得価格を145.5円に引き下げられます。

ナンピンがあまりおすすめされない理由としては、FX初心者にとって難易度が高く、リスクもあるからです。
ナンピンを行うたびにポジションが増加することで、相場の動きによる損失の拡大スピードが倍増します。特にトレンド相場では相性が悪い戦略です。
また、ポジションも損失も増えていくため強制ロスカットを防ぐために追加資金も必要になる恐れがあります。

相場の状況を見極める力があれば、有効に利用できる可能性は十分にある戦略で、トレードスキルがある熟練トレーダーにも愛用している人はいます。

しかし、初心者の方や慣れていない人には決しておすすめできない戦法になるため、行わないようにしましょう。

両建てはしない

損切りではなく両建てをして損失を取り戻そうとする考え方もありますが、リスクも大きく合理性に欠けるためしないようにしましょう。

FXの両建てとは、同じ通貨ペアで買いポジションと売りポジションを同時に保有することです。
一見、一方のポジションの損失を、反対のポジションで得られる利益で相殺し、損失を減らすことが可能です。
しかし、損失のほかに、二重負担やスワップポイントがマイナスになる可能性も高く、必要な証拠金も両方に対して必要になります。
また、どちらも損失を生んでしまい、最終的にどちらのポジションも損切りをしなければならないリスクもあります。

そもそもFXのトレードは、しっかり相場を分析し、今後の動きを予想してエントリーするものです。
最初のエントリーで相場の読みを誤っていたとなったら、損失カバーのためだけに反対側のポジションを持つのではなく、一度損切りをしてリセットし、再度戦略を立て直すべきでしょう。

まとめ

FXで安定的に利益を出すためには、損失は避けられないことをしっかり理解した上で、総合的に利益を出せるように戦略を立てましょう。
そのためには損切りは必ず必要です。また、損切りは何となく行うのではなく、ルールをしっかり事前に決めておくようにしてください。

損切りのルールや目安などを自分のトレードスタイルと擦り合わせ、損小利大となるようなトレードを目指しましょう。

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