ワイコフ理論とは?法則やサイクルの種類、トレード方法を分かりやすく解説!

FX ワイコフ理論

ワイコフ理論はFX初心者がトレードするうえで、覚えておくべき理論の一つです。

しかし、ワイコフ理論はFX初心者にとって、FXの専門用語が多いため覚えるのが難しいかもしれません。

中には、途中で挫折してしまった方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ワイコフ理論の概要から法則、サイクル、トレード方法まで分かりやすく解説します。

「ワイコフ理論が分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。

ワイコフ理論をトレードに活かしたい方も必見です。

ワイコフ理論とは?

ワイコフ理論とは

ワイコフ理論とは、トレーダーの心理や需要と供給の関係などで形成される、トレードの分析方法です。

ワイコフ理論は、1930年代にリチャード・ワイコフ(Richard Wyckoff)によって考案されました。

もともとは株で使われていた言葉ですが、現在ではFXや金融市場でも使われています。

「ダウ理論」や「サイクル理論」と並び、多くのトレーダーや投資の専門家から高い評価を受けている理論です。

また、ワイコフ氏は価格変動を理解させるために、「コンポジットマンの概念」を提唱しました。

コンポジットマンの概念とは、機関投資家やマーケットメイカーなど、大口投資家が市場をコントロールしているという概念です。

コンポジットマンの概念に沿ってトレードすることで、市場が読みやすくなる傾向があります。

さらに、3つの法則や4つのサイクルを意識することで、FXトレードにも活かせます。

ワイコフ理論とは、リチャード・ワイコフが考案した需要と供給で形成されるトレードの分析方法です。

「ダウ理論も知りたい」「サイクル理論も知りたい」という方は、下記のURLからご参照ください。

参考記事一覧
1.FXのサイクル理論とは?種類や利益につながるトレード手法を分かりやすく解説!
2.プロと同じダウ理論分析できる!ZigZag手法!
異国の戦士

ワイコフ理論は、約100年近くトレーダーから支持されている理論で、相場を予想するうえで重要な考え方です。

ワイコフ理論の法則

ワイコフ理論の法則

ワイコフ理論の法則には、主に3つの法則があります。

  • 需要と供給の法則
  • 原因と結果の法則
  • 価格と結果の法則

それでは、一つずつ詳しく解説していきましょう。

需要と供給の法則

ワイコフ理論の法則の1つ目は、需要と供給の法則についてです。

需要と供給の法則に関する具体的な図は下記のとおりです。

相場の状態相場
需要量より供給量が多い上昇トレンド(相場が上昇)
需要量より供給量が多い下降トレンド(相場が下落)
需要と供給が同じくらいレンジ相場(相場が均衡)

ワイコフ理論は、需要が供給を上回れば相場は上昇すると判断しています。

一方、供給が需要を上回れば相場は下落するという法則です。

需要と供給が拮抗した場合は、レンジ相場(価格が明確な方向性を定まらない相場)になります。

上記の考え方を理解していなければ、FXトレードで勝つことが難しいかもしれません。

需要と供給の法則は、FXトレードするうえで非常に重要な考え方といえます。

原因と結果の法則

ワイコフ理論の法則の2つ目は、原因と結果の法則について説明します。

原因と結果の法則は簡単にいうと、結果には必ず原因があるということです。

例えば、近年ドル高円安が進行しています。

ドル高円安が進行している原因は、利上げが一つの原因となっています。

つまり、利上げが一つの原因でドル高円安という結果が起きていたのです。

このように、FXの相場では上昇・下落する原因とその結果があると覚えておきましょう。

価格と結果の法則

ワイコフ理論の法則3つ目は、原因と結果の法則について説明します。

価格と結果の法則は、ローソク足による値幅・出来高と期間内の取引量に応じて考えられる法則です。

例えば、ユーロ円の相場を確認したとします。

一定期間内に、トレーダーがユーロを多く買った場合は、ユーロ高円安になるでしょう。

一方で、一定期間内にトレーダーが円を多く買えば、ユーロ安円高になる傾向があります。

ローソク足による値幅と期間内の取引量の関連性がある場合は、トレンドが継続します。

ローソク足による値幅と期間内の取引量の関連性がない場合は、トレンドが転換する傾向があります。

価格と結果の法則は、ローソク足による値幅と期間内の取引量に関連する法則です。

以上が、ワイコフ理論の3つの法則です。

ワイコフ理論では、FXの相場において需要と供給で動いていると考えられています。

原因・価格と結果に関しても、同様のことが言えると覚えておきましょう。

異国の戦士

相場変動の原因と結果は、需要と供給、期間内の取引量が関係しているということですね!

ワイコフ理論を構成する4つの相場サイクル

ワイコフ理論 サイクル

ワイコフ理論には3つの法則だけではなく、4つの相場サイクルが存在します。

  • 買い溜め相場(Accumulation )
  • 値上げ相場(Mark Up)
  • 売り捌き相場(Distribution)
  • 値下げ相場(Mark Down )

それでは、ワイコフ理論を構成する4つの相場サイクルを詳しく見ていきましょう。

買い溜め相場(Accumulation )

買い溜め相場

ワイコフ理論の相場サイクル1つ目は、買い溜め相場(Accumulation )です。

買いだめ相場は、需要と供給が拮抗しているレンジの状況です。

ただし、ワイコフ理論におけるレンジ相場は、大口の投資家が買いを注文する前の準備だと考えられます。

つまり、トレンドの転換期の示唆ととらえているのです。

買いだめ相場はレンジの状況であり、トレンドの転換の予兆といえます。

値上げ相場(Mark Up)

値上げ相場

ワイコフ理論の相場サイクル2つ目は、値上げ相場(Mark Up)です。

値上げ相場とは、需要が大きくなり一気に相場が上昇する状況を指します。

例えば、日本の雇用統計で失業率が大幅に下がったとします。

失業率が下がった要因は、日本の企業の安定や成長だと考えてください。

日本の企業が安定・成長すれば、日本の経済にも良い影響を与えるでしょう。

今後、日本の経済が良くなると予想したトレーダーは、一気に買い注文するため相場が上昇します。

値上げ相場は投資家が一気に買い注文して、相場が上昇している状況です。

売り捌き相場(Distribution)

売り捌き相場

ワイコフ理論の相場サイクル3つ目は、売り捌き相場(Distribution)です。

売り捌き相場とは、簡単にいうとサイクル内の最高値です。

FX相場というのは、一方的に上がり続けることはありません。

必ず、どこかでトレンドの転換期が訪れます。

その目安の一つが天井と呼ばれているものです。

天井とは、相場の最高ないしはそれに近い高値になっているところを指します。

大口投資家が天井だと判断した場合、一気に売り注文を考えます。

つまり、売り捌き相場は下降トレンドの兆しといえるでしょう。

値下げ相場(Mark Down )

値下げ相場

ワイコフ理論の相場サイクル4つ目は、値下げ相場(Mark Down )です。

値下げ相場とは、いわゆる供給が需要を上回っており、相場が下落している状況です。

相場が下落しているため、多くのトレーダーが売り注文するかもしれません。

売り注文がストップすると、再び買い溜め相場のようにレンジ相場に戻るのです。

値下げ相場は一気に売り注文が発生し、相場が下落している状態です。

以上が、ワイコフ理論を構成する4つの相場サイクルです。

ワイコフ理論のサイクルを確認すると、買いと売りによって相場が大きく変動することが分かります。

今後、FXトレードする際には、ワイコフ理論のサイクルを意識すると良いでしょう。

異国の戦士

大衆の心理を理解することで、相場が読みやすくなります!

ワイコフ理論を活用したエントリーポイント

ワイコフ理論 エントリーポイント

ワイコフ理論の基礎的な知識を身につけたら、エントリーに活かしていきましょう。

エントリ―に活かさせないと、勝率や利益率を上げられません。

  • 値上げ相場でのエントリー方法
  • 値下げ相場でのエントリー方法

今回は、値上げ相場と値下げ相場の2つのエントリーポイントを解説します。

※レンジ相場はトレンドの方向性が決まっていないため、FX初心者はエントリーしない方が良いです

値上げ相場のエントリーポイント

値上げ相場のエントリーポイントの詳細は下記の通りです。

名前エントリーポイント
SPRING                  大きな利益を狙うトレーダーのエントリーポイント
BREAKOUTレンジが上に抜けた時のエントリーポイント
THROWBACKレンジで抜けた相場が戻ってきた時に行うエントリ―ポイント
RE-ACCUMULATION再びレンジが抜けた時・エントリーポイント
CORRECTION再びレンジを抜けた相場が水平線に戻ってきた時のエントリーポイント

値上げのエントリーポイントは全部で5つあります。

FX初心者におすすめなのが、「BREAKOUT」と「RE-ACCUMULATION」です。

レンジ相場を抜ければ、しばらく上昇トレンドが継続する可能性があります。

上昇トレンド中に買い注文すれば、その分が利益につながります。

値動きもほかのエントリーポイントよりも読みやすいので、積極的に狙ってみてください。

一方、「THROWBACK」や「SPRING」、「CORRECTION」は上級者向けです。

大きな利益を獲得する可能性がありますが、どこまで下がるのか見極める力が必要になります。

どこまで下がるのか見極められない場合は、大きな損をする可能性があるためご注意ください。

値上げのエントリーポイントは全部で5つあり、FX初心者には「BREAKOUT」と「RE-ACCUMULATION」がおすすめです。

値下げ相場のエントリーポイント

値下げ相場のエントリーポイントは下記の通りです。

名前エントリーポイント
SPRING                          大きな利益を狙うトレーダーのエントリーポイント
BREAKOUTレンジが下に抜けた時のエントリーポイント
THROWBACKレンジで抜けた相場が戻ってきた時に行うエントリ―ポイント
RE-ACCUMULATION再びレンジが下に抜けた時のエントリーポイント
CORRECTION再びレンジを抜けた相場が水平線に戻ってきた時のエントリーポイント

値下げ相場のエントリーポイントは全部で5つです。

値下げ相場も値上げ相場と同様に、「BREAKOUT」と「RE-ACCUMULATION」を狙っていきましょう。

「THROWBACK」「SPRING」「CORRECTION」は、FXトレードに自信をもってからしてください。

値下げのエントリーポイントは全部で5つあり、値上げと同じエントリーポイントがおすすめです。

以上がワイコフ理論を活用したエントリーポイントです。

ワイコフ理論を活用したエントリーをする際は、順張りを意識しましょう。

逆張りの場合は利益が大きいですが、見極めるのが難しいためおすすめできません。

どちらも売り時としては、「売り捌き相場」がおすすめです。

ワイコフ理論を活用して利益を出すためにも、エントリーポイントをしっかり見極めましょう。

異国の戦士

FX初心者は、順張りを意識したトレードを心がけてください!

ワイコフ理論のエントリーポイント例

ワイコフ理論 エントリーポイント例

もっと分かりやすく理解するために、ワイコフ理論で形成されている実際のチャートで見ていきましょう。

ワイコフ理論は、チャートで形と動きを一度覚えてしまえば、難しくないかもしれません。

チャートを見るとレンジが起きて上昇し、天井が形成された後に下落、再度レンジに戻るという形になっています。

まさに、ワイコフ理論に当てはまっていると考えて良いでしょう。

ワイコフ理論に当てはまれば、法則とサイクルに沿って相場の方向性を考えてください。

相場の方向性が見えてくれば、理論に沿ってないトレードに比べて利益率や勝率にも期待できるでしょう。

さらに、ワイコフ理論はSMCと併用することで、精度を上げることが可能です。

SMCとは、スマートマネーコンセプトの略称です。

簡単に説明しますと、大口投資の考え方を読むテクニカル分析を指します。

ほかにも、トレンド系・オシレーター系のインジケーターと併用することで、FXトレードの質も上がるでしょう。

実際のチャートを見て覚えるのが一番早いので、ぜひチャレンジしてみてください。

ワイコフ理論に慣れてきたら、ほかの考え方と併用して積極的にトレードしていきましょう。

異国の戦士

実践で慣れていくことが、FXトレードで勝つための近道です

ワイコフ理論のおすすめの本

「ワイコフ理論について細かく知りたい」という方も中にはいらっしゃると思います。

ワイコフ理論でおすすめの本は下記の通りです。

ワイコフ理論のおすすめの本4選
1.ワイコフメソッドの奥義 需要と供給が目で見てわかるチャート分析法
2.スイング売買の心得
3.ワイコフの相場成功指南
4.ワイコフの相場大学

ワイコフ理論でおすすめしたい本は全部で4つです。

どの本も、ワイコフ理論について非常に細かく書かれています。

異国の戦士

ワイコフ理論のほかにも、FX初心者が知っておくべき重要な理論があるので、この機会に合わせて覚えてください!

まとめ

ワイコフ理論とは、大衆心理や需要と供給の関係などで形成される、トレードの分析方法です。

3つの法則があり、その法則をもとに相場が動いていると考えられます。

また、4つのサイクルを駆使することで、相場の方向性を読むことが可能です。

ワイコフ理論をもとにトレードをする場合は、順張りを中心に考えた方が良いです。

逆張りの場合は、難易度が高くリスクが大きいので、FX初心者にはおすすめできません。

ワイコフ理論は、知識として覚えておけばFXトレードに役立ちますので、ぜひこの機会に覚えてください。

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