マルチタイムフレーム分析とは?やり方やインジケーターなどをFX初心者向けに解説
マルチタイムフレーム分析(MTF分析)は、複数の時間軸で相場を分析する方法で、FXにおいて非常に重要なテクニカル分析手法です。
マルチタイムフレーム分析を行うことで、トレードや分析の質に大きく影響してきます。
この記事では、マルチタイムフレーム分析の意味ややり方、インジケーターなど、基本的な内容を分かりやすく解説していきます。
目次
マルチタイムフレーム分析とは
FXのマルチタイムフレーム分析とは、長期足から短期足まで、複数の時間足を使って総合的にチャート分析する手法のことです。Multi Time Frameを略してMTFと呼ばれます。
複数の時間足のチャートを見て、現在の相場状況やトレンドを把握したり、エントリーポイントを探っていきます。
- 長期足:大きなトレンドを把握する
- 中期足:狙う方向性を確認する
- 短期足:エントリーポイントを探る
マルチタイムフレーム分析の意味や目的は、チャート分析の精度を高めることです。
1つの時間足だけで分析してしまうととても狭い範囲での分析しかできず視野が狭くなります。
相場に潜むリスクや気づけない重要なポイントも、異なる時間足から見ることで分かりやすくなり、損失の回避につながります。
マルチタイムフレーム分析のメリット
FXトレードにおけるマルチタイムフレーム分析の具体的なメリットは以下の3つです。
- トレンドを総合的に把握できる
- 根拠のあるエントリーポイントを見つけられる
- 損失につながるポジションを持ちにくくなる
それぞれ詳しく解説していきます。
トレンドを総合的に把握できる
マルチタイムフレーム分析のメリットの1つは、トレンドを総合的に把握できることです。
トレンドがしっかり把握できると、トレンドフォローでエントリーできます。トレンドフォローとは、相場の流れ(トレンド)に乗って順張りでエントリーすることで大きく利益を得る手法です。
トレンドフォローは非常に難しく、トレンドを読み間違えると損失につながってしまいます。
例えば、特に1つの時間足のみでチャートを見ていた場合、トレンドに乗ったと思ってもすぐにトレンドが転換してしまい、大きな損失につながる可能性もあります。
このように、短期足の1時間足で見ると上昇トレンドのように思えても、長期足の日足で見ると大きな下降トレンドの一時的な上昇である戻りでしかなかったということが分かります。
根拠のあるエントリーポイントを見つけられる
マルチタイムフレーム分析を利用することで根拠のあるエントリーポイントを判断できることもメリットの一つです。
1つの時間足のチャートのみで分析すると、どうしてもエントリーポイントにおける根拠が薄くなります。
根拠のないエントリーは再現性もなく、ギャンブルのようなトレードになってしまいます。
マルチタイムフレーム分析を使って環境認識を行うことで、それぞれの時間足で根拠を持てます。
また、長期足・中期足で根拠を持って戦法を立てたうえで、短期足で根拠を裏付ける形で最終的なエントリーのタイミングを判断できます。
このようにマルチタイムフレーム分析を使って、根拠のあるエントリーポイントを判断できることで、その他の手法でも自信をもってトレードが出来るようになります。
損失につながるポジションを持ちにくくなる
マルチタイムフレーム分析により、最終的に損失につながるポジションの保有を回避できるようになります。
FXのトレードにおいては、いかに損失を抑えるか利益につながるため、不利なポジションを持たないことは非常に重要です。
マルチタイムフレーム分析により、トレンドを正確に把握することでトレンドに逆らったポジションやレンジ相場でエントリーすることも避けられます。
また、1つの時間足では気づけなったサポートラインやレジスタンスラインの付近でエントリーしてしまうリスクも回避ができます。
たとえば、1時間足で上昇トレンドと判断し、トレンドライン付近で押し目買いを狙うとします。
しかし、日足で見た場合にすぐ上にレジスタンスラインが潜んでいたとしたら、エントリーをしてもすぐに抑えられてしまい損失が発生してしまいます。
さらに、短期足でも確認することにより、中期足で見たトレンドラインを簡単に抜けるかどうかが細かくわかります。
このように、FXにおける損失につながりやすい不利なポジションを持たないことで、より勝率を上げることに繋がります。
マルチタイムフレーム分析のやり方・方法
長期足から短期足の順で見ることが重要
長期足から短期足の順で確認して進めます。
なぜなら、長期足は短期足の集合体だからです。時間足は上位になればなるほど、トレーダーの思考が多く詰まっており、短期足の動きは常に長期足に影響を受けます。
また、相場を動かしているのは機関投資家と呼ばれる大口投資家です。莫大な金額を長期間で動かしていて、日足以上のチャートに反映されるため、長期足を見ることは非常に重要となります。
コツとして、長期足から分析に入ることが難しい場合は、軸となる中期足のチャートを決めることから入ってもいいかもしれません。
ただし、その場合も最も重要な上位足の確認を怠らないようにしましょう。
具体的なやり方
マルチタイムフレーム分析のやり方として大まかに以下のステップで進めていきましょう。
- 長期足で大きな相場の流れを確認する
- 中期足で狙う方向性を確認する
- 短期足でエントリーのタイミングを図る
長期足でトレンドを把握したら、中期足を見る際には長期足のトレンドに沿ってエントリーポイントを探すのか、反対に逆らうのかをしっかり意識します。
トレンドに乗る場合は、長期足と中期足を同じ方向のトレンドであることを確認するのがおすすめです。
例えば画像のように長期足・中期足・短期足全てのトレンドの方向が一致している場合は、短期足の押し目でエントリーをすることで値幅を稼げる可能性があります。
マルチタイムフレーム(MTF)分析で使える無料インジケーター
マルチタイムフレーム分析を行っていると、1つのチャートを見ているときも他の時間足の相場を見たい、ということがあると思います。
こちらではMT4のライブラリから無料でダウンロードできるインジケーターと異国の戦士が開発した無料インジケーター【異国のマルチタイムフレーム】をご紹介します。
Multi Timeframe Moving Average(MT4)
Multi Timeframe Moving AverageはMT4の無料でダウンロードできるインジケーターです。このインジケーターを入れると、簡単に異なる時間軸の移動平均線(MA)をチャート上に表示できます。
インジケーターのMT4からダウンロードし設定する方法について、次項で解説します。
インジケーターのダウンロード方法
①MT4下部のターミナルの「ライブラリ」をクリック
②無料インジケーター一覧から「Multi Timeframe Moving Average」を探す
③右クリックで表示された「ダウンロード」をクリック
まずはMT4下部にあるターミナルの「ライブラリ」ウィンドウを開きます。
無料でダウンロードできるインジケーターが一覧で出るので、中から「Multi Timeframe Moving Average」を探します。
数が多いため、一番上の「名前」をクリックしてアルファベット順に並べると探しやすいです。
該当インジケーターの上で右クリックをして、ダウンロードします。
インジケーターの設定方法
④ナビゲーターの「インジケータ>Downloads>Multi Timeframe Moving Average」を選択
⑤TimeFrameなどの設定
ダウンロードされたインジケーターは、ナビゲーターの「インジケータ」内の「Downloads」をクリックすると表示されます。
後は、通常通りダブルクリック、またはドラッグ&ドロップでチャートにインジケーターを表示できます。
その際、設定項目でどの時間軸の移動平均線を表示するかなどの設定をします。
以下、設定項目です。
- Moving Average Timeframe:チャートの移動平均線の時間足
- Moving Average Period:移動平均線の期間
- Moving Average Method:移動平均線の種類
- Moveing Average Applied Price:移動平均線の適用価格
- Moving Average Shift:移動平均線を前後にずらす場合の幅
以下は、5分足のチャートに1時間足の移動平均線を表示したものです。
このように、マルチタイムの時間足を1つのチャートで確認することが可能です。
その他にも「MTF」から始まるマルチタイムフレーム対応のMACD、RCI、RSIなどのインジケーターもあります。
様々なインジケーターが無料でダウンロードできるため、是非試してみてください。
異国のマルチタイムフレーム
マルチタイムフレーム分析を行う際には、異国の戦士が開発した無料インジケーター【異国のマルチタイムフレーム】もおすすめです。
MT4で効率よく簡単にマルチタイムフレーム分析が行えます。
週足や日足などの長期足と、1時間以下の短期足の方向感が揃ったタイミングが分かりやすく、エントリーポイントの判断が容易になり、勝率UPを目指せます。
【異国のマルチタイムフレーム】をチャートに入れると、左上に1分足から週足までのローソク足を表示させるボタンが現れます。
見たい時間足のボタンを押すだけで、その時間足のローソク足が表示され、非常にシンプルで使いやすい仕様です。
同時に複数の時間足を表示することも可能で、さらに細かなカスタマイズもできます。
詳しくは以下の商品ページに記載しているので、是非ご覧ください。
マルチタイムフレーム分析の注意点
マルチタイムフレーム分析をする際にはできるだけ上位足のトレンドに逆らってエントリーをしないようにしましょう。
なぜなら、マルチタイムフレーム分析は長期足から大きなトレンドを把握することで、根拠のあるエントリーポイントを探すことに繋がります。
また、長期足と中期・短期足のトレンド方向が異なっている場合はリスクが大きくなります。
短期足の逆方向のトレンドは、長期足から見ると一時的な波にすぎません。一時的に含み益が出ても、出口を間違えるとその後の大きなトレンドの波にのまれて大きな損失を生んでしまいかねません。
特に、初心者の方や慣れていない方などは、基本的には長期足に逆らったエントリーは避けるようにしましょう。
まとめ
長期足から短期足までの複数の時間軸を分析するマルチタイムフレーム分析はFXのテクニカル分析をする上で必ずと言っていいほど身に着けるべき手法です。
慣れないうちは難しいかもしれませんが、インジケーターなども利用し、習慣化することで習得できます。
マルチタイムフレーム分析によって、損失を最小限に抑え、利益がでるポイントを根拠を持ってエントリーすることで、おのずと勝率も上がっていくでしょう。
また、異国の戦士では今回ご紹介したマルチタイムフレーム分析で使える【異国のマルチタイムフレーム】の他にも数多くのインジケーターなどを開発しております。是非、ご覧ください。
前職ではWEB制作会社にてSEOを担当。コンテンツSEOを始め、外部SEO・内部SEO施策に従事。SEO歴は5年目。過去には国内大手航空会社客室乗務員など接客業も経験あり。現在は、チーム異国の戦士としてWEBマーケティング担当としてカスタマージャーニーに携わる。個人では積み立てNISAから始まり、現在はFXトレードを修行中。
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