FXのコツコツドカンとは?なぜ起きる?回避する対策について

FXのコツコツドカンとは?なぜ起きる?回避する対策について

FXトレードを始めた方なら「コツコツドカン」というワードを耳にしたことがあるのではないでしょうか。
FXのトレードにおいて、コツコツドカンとならないよう、事前に原因や回避するための対策を知っておくことが重要です。

この記事では、コツコツドカンとは一体何なのか、またどのような対策を行えばいいのかなど、基本的な知識を分かりやすく解説していきます。

FXのコツコツドカンとは?

コツコツドカンとは、FXで「コツコツ」積み上げた小さな利益を、1回の損で「ドカン」と吹き飛ばしてしまうトレードのことを言います。

コツコツドカンのトレードになると、全体的な勝率は高くても結果的にはマイナスになってしまうことも少なくありません。
また、これまで多くの苦労をかけて積み上げてきた資金を一気になくすため、精神的なダメージも大きいと言えます。

コツコツドカンは、FX初心者の多くの人が直面するトレードの課題です。何度も繰り返してしまうと、証拠金があっという間になくなってしまいます。
原因を知ってしっかり対策を取らなければ、FXで利益を得るのは難しいと言えるでしょう。

コツコツドカンの6つの原因

コツコツドカンになるトレードの代表的な原因として、以下の5つが挙げられます。

  • エントリーの根拠が乏しい
  • 損切りの設定をしていない
  • 利益確定が早すぎる
  • 安易にナンピンを行わない
  • 市場の動向や経済指標などの知識不足
  • リスク管理が出来ていない

一つずつ詳しく解説していきます。

①エントリーの根拠が乏しい

明確なトレード戦略や市場分析に基づかず、感覚的・直感的にエントリーし、ポジションを取ってしまうことで「コツコツドカン」に繋がりやすくなります。
このような取引では、再現性がなく、勝率が不安定になりがちで、期待値の低い取引が積み重なるリスクがあるためです。

インジケーターなどを使って根拠を見つけても、予想と反対の動きをする「ダマシ」が発生するリスクもあります。

また、根拠が乏しい場合、エントリー後に予想と異なる動きをした場合の損切りやポジション修正がさらに難しくなります。
市場の急変時なども冷静な対応が難しく、感情的な判断に流されやすくなることもあります。

結果として、小さな利益を積み上げることはできても、大きな損失を出すことになります。

②損切りの設定をしていない

損切りの設定をしていないと損失が拡大しやすくなり「コツコツドカン」の「ドカン」を助長することになります。

損切りはトレーダーがあらかじめ許容できる損失額を決め、それ以上の損失を防ぐための重要なリスク管理手段です。

損切りを設定していないと、相場が思惑と反する動きをした際に「もう少し待てば戻るかもしれない」といった希望的観測に囚われ、損失が膨らむリスクが高まります。
特にFXではレバレッジを効かせられるため、小さな価格変動でも損失が大きくなる可能性があります。

また、感情的な判断によって適切なタイミングで決済ができなくなり、結果的に一度の大きな損失でこれまで積み上げてきた小さな利益を全て吹き飛ばしてしまいかねないのです。

③利益確定が早すぎる

利益確定が早すぎると損失と利益のバランスであるリスクリワード比が崩れることでコツコツドカンの原因となります。

負けるのを恐れて少ない含み益で利益を獲得することを「チキン利食い」とも言います。
利益を急いで確定すると、1回の取引で得られるリターンが小さくなり、相場が順調に伸びる機会を逃してしまいます。
一方で、損失が発生した際には損切りの遅れや感情的な判断によって損失額が膨らむケースが多く、積み重ねた小さな利益を一気に失ってしまいます。

④安易にナンピンを行わない

ナンピンもまた、損失のリスクを大幅に拡大させる可能性があるため、コツコツドカンの原因の一つとなりえます。
ナンピンとは、相場が自分のポジションと逆方向に動いた際に、同じ方向のポジションを追加することで平均取得価格を引き下げる手法です。
しかし、この手法は相場がさらに逆行した場合、損失額が倍増していく危険性を伴います。

特にFXではレバレッジが掛かるため、ナンピンによって総ポジションサイズが増大し、価格の少しの変動で口座資金が大きく削られるリスクがあります。
また、「戻るはずだ」という希望的観測に基づいてナンピンを続けると、適切な損切りのタイミングを失い、最終的に大きな損失に繋がりやすくなります。

ナンピンを行う場合は厳格なリスク管理と撤退ルールが必須であり、初心者や安易な使用は避けるべきです。

⑤市場の動向や経済指標などの知識不足

市場の動向や経済指標などの知識不足により、相場の急変動や予期しない価格変動に対処できず、大きな損失を招くこととなり「コツコツドカン」へと繋がります。

FX市場は、経済指標の発表や中央銀行の政策決定、要人発言などのファンダメンタル要因によって大きく動くことがあります。
これらの重要なイベントや市場のトレンドを把握していないと、不意に相場が大きく動いた際に適切な対応が取れず、損失が膨らむ原因になります。

例えば、重要な経済指標の発表時にポジションを持っていると、急激なボラティリティにより設定した損切りを超える損失が発生する場合があります。
また、市場の大きなトレンドを無視した逆張り取引は、持ち続けるほど損失を拡大させるリスクがあります。

市場や指標に関する知識を深めることは、適切なリスク管理と取引戦略の構築に繋がり、「コツコツドカン」を防ぐ鍵となります。

⑥リスク管理が出来ていない

リスク管理ができていないと、取引ごとの損失をコントロールできず、結果的に大きな損失で資金が大幅に減少する「コツコツドカン」になる恐れがあります。

リスク管理とは、1回の取引で許容できる損失額を決め、それを徹底して守ることです。
しかし、これができていないと、過剰なロットサイズで取引したり、損切りを設定しなかったりすることで、損失が予想以上に膨らむ状況を招きます。

また、リスク管理の欠如は感情的なトレードを誘発し、冷静な判断が難しくなります。
適切なリスク管理を実践することで、1回の損失が口座全体に与える影響を最小限に抑えることが可能になります。

コツコツドカンのFX負けパターン例

コツコツドカンのFX負けパターンとして具体的に「連勝中」「経済指標の発表前後」などが挙げられます。

連勝中は自信過剰になりリスクを取り過ぎたポジションを持つケースで、相場が逆行した際に損失が一斤膨らみ、一度の負けで利益を吹き飛ばすパターンが考えられます。
また、連勝記録に執着しすぎて損切りができなくなるケースも少なくありません。一度でも損切りをしてしまうと連勝が止まってしまうためです。
損切りができないことはコツコツドカンの主な原因の一つと解説した通り、連勝中は特に負けパターンとして考えられます。

また、経済指標の重要性を軽視し、発表直前や直後にポジションを持つことで急激な価格変動に巻き込まれるパターンも多いです。逆方向に動いた際は損切りが遅れて非常に大きな損失を招いてしまいます。

その他にも、コツコツドカンの原因でご紹介した「ナンピン」「根拠の薄い無計画なトレード」「損失を取り返そうとする報復トレード」なども負けパターンが多くみられるため注意が必要です。

事前に知っておくべきコツコツドカン対策

コツコツドカンを避けるためには以下の8つの対策を事前にしっかり行いましょう。

  • エントリーの根拠を複数集める
  • 事前に損切りの設定を行う
  • 損小利大を徹底する
  • 損切り貧乏に注意する
  • いくつもの通貨ペアでポジションを取らない
  • 適切な資金管理や目標設定を行う
  • 相場が不安定になりやすい状況を把握する
  • ポジションサイズを適切に設定する

こちらも一つずつわかりやすく解説していきます。

①エントリーの根拠を複数集める

FXでコツコツドカンを避けるためには、曖昧な根拠でのエントリーは避け、複数の根拠を持ってポジションをとるようにしましょう。
もちろん、根拠のないギャンブルトレードは厳禁です。

以下、根拠のあるエントリータイミングとして具体的な例です。

インジケーターなどテクニカル指標を使った分析も、それぞれ特徴が異なるため、欠点をカバーしあうものを組み合わせるのがおすすめです。

慣れてきた人は、テクニカル分析に加え、ファンダメンタル分析も行うとより勝率を挙げられるでしょう。

このように、根拠を複数持つことで、利益率も高くなり、再現性があるため大きな損失を回避できる可能性が高まります。

②事前に損切りの設定を行う

FXでコツコツドカンを避けるためにも、必ず事前に損切りのルールを決めて設定を行っておくようにしましょう。
また、決めたルールは必ず守るようにしてください。

事前に決めておかないと、実際に相場が予想と逆に動いた際、「戻るかもしれない」という希望的観測により損切りが難しくなります。

また、決めたルールを守れない可能性がある人は、あらかじめ損切りの注文を出して設定をしておくことをおすすめします。
そうすることで、感情的な判断を排除し、確実に損切りが実行できるようになります。
また、急な値動きの際も、自分で注文を出すより早く対応ができ、損失を最小限に抑えることもできます。

損切りの設定など詳しい解説は以下の記事でも解説しています。是非、ご覧ください。
【FX】損切りとは?しないで待つのは危険!設定方法や目安は10pips?

③損小利大を徹底する

FXにおいて重要な損小利大を徹底したトレードをすることでコツコツドカンを回避できます。

損小利大とは、損失を小さく抑え、利益を大きく伸ばすことで、トレードのリスクリワード比を最適化する手法や考え方を指します。
最終的な利益を多く残すために、勝率よりも損益率を重視してトレードを行うことが大切です。

具体的には、リスクリワード比(損失:利益)を1:2以上に設定し、損切りと利益目標を明確にすることが重要です。
利益を伸ばせる局面では早期確定を避け、トレンドを活用して利大を狙います。もちろん損切りラインを厳守し、大きな損失を防ぐことも必須です。
また、無駄なトレードを減らすため、エントリータイミングの精度を上げることが不可欠です。
感情に流されず、計画に基づいてトレードを実行することで、低い勝率でもトータルで利益を上げることが可能になります。

損小利大のトレードを徹底して、コツコツドカンを回避できるようにしましょう。

④損切り貧乏に注意する

コツコツドカンを避けるために損切りが重要と述べましたが、同時に損切り貧乏にならないよう注意してください。

損切り貧乏とは、頻繁に小さな損切りを繰り返すことで、利益を出せず資金が減少してしまうトレード状態のことを言います。
損切りばかりが続くと自信も失い、冷静な判断ができなくなる原因にもなります。

損切り貧乏にならないためには、ポジションを取る前に根拠を十分に確認し、制度の高いエントリーポイントを狙うことが重要です。

また、損切り幅が狭すぎることですぐに損切りしてしまうことも考えられます。
損切り幅を適切に設定し、市場のボラティリティやトレンドに応じて調整することで不必要な損切りを減らすようにしてください。

⑤いくつもの通貨ペアでポジションを取らない

通貨ペアを絞って的確な分析やポジションの管理をしっかり行うこともコツコツドカンを避けられる一つの対策です。
多くの通貨ペアでポジションを取り過ぎると、管理が難しくなるため、通貨ペアを絞って確実に利益を積み重ねられるようにしましょう。

通貨ペアの相関関係などを見る程度であれば問題ありませんが、通貨ペアを絞ることで、時間の効率や分析精度も向上し、無駄なトレードの削減やリスク管理にも繋がります。

通貨ペアを絞る際は、ボラティリティやスプレッドの広さ、流動性の高さ、相関関係など通貨ペアの特徴をしっかり理解しておくことが重要です。
また、自分の取引時間帯に活発に動く通貨ペアを選ぶこともおすすめです。

⑥適切な資金管理や目標設定を行う

FXトレードでコツコツドカンにならないためにも、日ごろから適切な資金管理や目標設定を心がけましょう。
長期的に安定した利益を得るためにとても重要となります。

資金管理では、1回のトレードでリスクにさらす資金を全体資金の1~2%以内に抑えることが推奨されます。
これにより、大きな損失を防ぎ、連敗しても資金が枯渇しにくくなります。
目標設定では、適切なリスクリワード比を設定し、無駄なトレードを避けることが重要です。

⑦相場が不安定になりやすい状況を把握する

FXにおいて、相場が不安定になりやすい状況を把握するためのファンダメンタルズ分析は、多くの損失を回避し、安定したトレードを行うために非常に重要です。

相場が不安定になりやすい場面では、予想外の急変動が起こりやすく、損切りやリスク管理が追い付かない場合があるため、注意してください。
例えば、重要な経済指標の発表や中央銀行の政策決定、要人発言、地政学的リスク(戦争や大規模な自然災害など)が挙げられます。
特に定期的に発表される「米国雇用統計」は注視しましょう。

具体的な対策としては、以下のような例が挙げられます。

ファンダメンタルズ分析を基に、しっかり対策することでリスクの高い状況での不必要な損失を防げるようにしましょう。

⑧ポジションサイズを適切に設定する

ポジションサイズを適切に設定することは、リスク管理の要であり、資金を守りながら安定したトレードを行うために重要です。

ポジションサイズとは、1回の取引で保有する通貨の数量や取引量を指します。
具体的には、購入または売却する通貨のロット数やユニット数を表し、取引の規模を決定する要素です
ポジションサイズが大きすぎると、わずかな価格変動でも大きな損失を招き、精神的な負担も増します。
一方で、サイズが小さすぎると、リスクは低いものの十分な利益を得られない場合があります。

具体的には、1回のトレードでリスクを資金の1〜2%に抑えたり、損切り幅に応じてロット数を計算したり、レバレッジを適切に調整して過剰なリスクをさける、などが考えられます。

ポジションサイズの適切な管理は、コツコツドカンを回避し、損失を限定しつつ安定したトレードを行う上で重要な要素です。

まとめ

コツコツドカンとは、小さな利益を積み上げてきたものの、一度の大きな損失でそれを失ってしまうトレードパターンのことです。
原因として、エントリーの根拠不足、損切りの設定がないこと、利益確定の早すぎ(チキン利食い)、安易なナンピン、ギャンブルトレード、市場知識の欠如、リスク管理の欠如などが挙げられます。

これを防ぐには、複数の根拠に基づいたエントリー、損切りの事前設定、損小利大を徹底したトレード、通貨ペアの絞り込み、ポジションサイズの適切な調整、相場が不安定になる場面の把握などが効果的です。
また、資金管理やリスクリワード比を明確にし、感情的なトレードを避けることも重要です。

これらの対策を通じて、コツコツドカンを回避し、安定した利益を狙うトレードを目指しましょう。

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