ギャン理論とは?法則や分析別の設定方法まで分かりやすく解説!
ギャン理論は、100年以上からFXトレーダーに支持されている理論のひとつです。
FXトレードをしていると、一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ギャン理論はFX初心者にとって、理解するのが難しいかもしれません。
しかし、ギャン理論やギャンを使った分析方法は、今後のトレードの質を上げるためにも覚えておく必要があります。
本記事では、ギャン理論の概要から法則、分析方法、設定方法まで分かりやすく解説します。
「ギャン理論について詳しく知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ギャン理論とは
ギャン理論とは、20世紀に活躍した投資家『ウィリアムギャン』が考案した理論のことです。
ギャン理論は、「価格と時間の均衡」に注目しています。
具体的に注目している内容については下記の通りです。
- 価格変動が起こるためには一定の時間が必要
- 未来の相場は過去の繰り返されており、サイクルで回っている
ギャン理論では、価格変動が起こるためには一定の時間が必要と定義しています。
なぜなら、相場には一定のサイクルというものが存在し、トレンドが変わるには時間がかかるからです。
サイクルとは、高値から次の高値までの期間と、安値から次の安値までの期間をいいます。
サイクルに応じて価格変動が起きるため、一定の時間が必要だといえます。
「一目均衡表」を知っている方は、そちらをイメージすると分かりやすいかもしれません。
また、ギャン理論では未来の相場は過去が繰り返されており、サイクルで回っていると判断しています。
例えば、FXの相場は「大サイクル」と「小サイクル」に分かれています。
上昇と下落が一定のサイクルで成立することで、相場は成り立っているのです。
つまり、FXの相場は過去や未来にかかわらず、サイクルによって普遍的に動いていると定義しています。
ギャン理論は投資家『ウィリアムギャン』が考案した、現代のトレーダーにも活用されている理論です。
「一目均衡表」について知りたい方は、下記のURLからご参照ください。
ギャン理論は、ダウ理論やサイクル理論と同様に有名な理論です。
ギャン理論の28つのルール
ギャン理論には28つのルールが存在します。
28つのルールの詳細は下記の通りです。
ギャン理論の28つのルールの詳細 |
---|
1.ストップロス注文を置く 2.取引を重複させないよう心がける 3.利益を損失にしない 4.トレンドが分からない時は取引しない 5.迷ったらエントリーしない 6.活発な市場でのみ取引する 7.違う市場でリスク分散をしていく 8.指値注文は行わず成り行き注文を徹底する 9.正当な理由がないのに手仕舞わない 10.取引で稼いだ利益は別の口座に置く 11.小さい利益で取引しない 12.損失を平均にする 13.無理に市場から抜け出したり、市場に入ったりしない 14.小さな利益と大きな損失を避けていく 15.ストップロス注文を置いたらキャンセルしない 16.市場に頻繁に出入りしない 17.相場の売り・買いからお金を稼ぐことに意欲的であること 18.価格が低いとか高いからと言って買ったり売ったりしない 19.間違ったタイミングでのピラミッディングに注意する 20.ピラミッディングは適切なタイミングで行うと非常に有益な可能性がある 21.負けポジションを回避しない 22.正当な理由でなければポジションを変更しない 23.長期間の取引で儲けた場合はトレードを避ける 24.勝手に天井や底を推測せず相場で確認する 25.信用できない人のアドバイスに従わない 26.最初の損失後は取引を減らし、感情的にトレードしない 27.間違ったトレードを行ってはいけない 28.一度のトレードで資金の1/10以上損失が出るようなトレードを行わない |
上記に書かれている28つの法則は、いずれもFXトレードをするうえで重要な心構えです。
FXトレードで何を意識すれば良いのか分からない場合は、ぜひ意識してみてください。
一語一句覚えなくても良いので、ポイントを押さえておきましょう。
ギャン理論の分析方法
ギャン理論では、3つの分析方法があります。
- ギャンライン
- ギャンファン
- ギャングリッド
それぞれ、どういった分析方法なのかひとつずつ見ていきましょう。
ギャンライン
ギャンラインとは、トレンドの方向性を見極めるためのテクニカル指標です。
具体的には、1つの単位の時間と1つの単位の価格を結んだラインのことです。
これを、「ワンバイワン(1×1)」と呼んでいます。
時間と価格が同じ長さの場合は、ギャンラインの角度が45度になる傾向があります。
つまり、相場では45度の角度を意識する必要があるのです。
では、ギャンラインはどういった考えで相場を見るべきなのでしょうか。
例えば、上昇トレンドを確認した際に、価格がギャンラインの上にあれば、上昇トレンドの継続を意味します。
一方で、価格がギャンラインの下にある場合は上昇トレンドの終了の合図です。
つまり、価格がギャンラインの上か下かによって、相場の方向性を判断できます。
ギャンラインはトレンドの方向性を見極めるうえで、重要な分析方法のひとつです。
ギャンファン
ギャンファンとは、高値あるいは安値をもとに違う角度から複数のラインを引く分析方法です。
ギャンファンにはさまざまな角度のラインが存在します。
具体的な角度については下記のとおりです。
ラインの数字 | 角度 |
---|---|
1×1 | 45度 |
1×8 | 82.5度 |
1×4 | 75度 |
1×3 | 71.25度 |
1×2 | 63.75度 |
2×1 | 26.25度 |
3×1 | 18.75度 |
4×1 | 15度 |
8×1 | 7.5度 |
注目すべき角度は、ギャンラインと同様に1×1(45度)です。
この角度からずれると、トレンドの転換が起きやすい状況になります。
ギャンファンは、高値あるいは安値をもとに違う角度のラインを引く分析方法です。
特に、1×1(45度)を意識して、相場の方向性を推測しましょう。
ギャングリッド
ギャングリッドとは、1×1(45度)の線を体格線上に引く分析方法です。
線を対角線上に引くことで、トレンドの強弱を把握することが可能です。
また、売買ポイントなども探せるので、チャート分析を行う際に有効といえます。
ギャングリッドとは、1×1(45度)の線を体格線上に引く分析方法で、トレンドの強弱を把握するのに役立ちます。
以上が、ギャン理論の3つの分析方法です。
ギャンの分析方法で、今後の相場の傾向を予測することが可能です。
さらに、チャート分析にも長けている分析方法といえます。
ギャンの3つの分析方法は、FXトレードの質を高めるためにも、必要な分析方法のひとつです。
ギャンの設定方法
ギャンの分析方法について理解したら、設定方法を覚えておきましょう。
- ギャンラインの設定方法
- ギャンファンの設定方法
- ギャングリッドの設定方法
それでは、ギャンの分析ごとに設定方法を見ていきましょう。
ギャンラインの設定方法
ギャンラインの設定方法の詳細は下記の通りです。
1.挿入をクリック
2.オブジェクトをクリック
3.ギャンをクリック
4.ギャンラインをクリック
まずは、左の上の挿入をクリックしましょう。
次に、ギャンと書かれているところをクリックした後に、ギャンラインを押してください。
ギャンラインが表示されますので、直近の最安値を基準に45度で線を引きましょう。
ギャンラインを正しく設定することで、トレンドの継続や転換を把握することが可能です。
ギャンファンの設定方法
ギャンファンの設定方法の詳細は下記の通りです。
1.挿入をクリック
2.オブジェクトをクリック
3.ギャンをクリック
4.ギャンラインをクリック
設定方法は、ギャンラインとほとんど変わりません。
45度の角度を中心に、2×1(26.25度)や1×2(63.75度)も意識してください。
ギャンファンを正しく設定することで、順張りではなく逆張りを狙えます。
ただし、逆張りはリスクが大きいため、基本的にはおすすめできません。
ギャングリッドの設定方法
ギャングリッドの設定方法は下記の通りです。
1.挿入をクリック
2.オブジェクトをクリック
3.ギャンをクリック
4.ギャングリッドをクリック
設定方法は、ほかの分析方法とほとんど同じです。
ギャンググリッドを正しく設定することで、トレンド・売買の強弱を把握できます。
ギャンの分析方法で書いた線を消したい場合は、対象の線を右クリックし「削除」を押してください。
以上がギャンライン・ギャンファン・ギャングリッドの設定方法です。
使いこなすのに時間がかかると思いますが、ぜひチャレンジしてみてください。
ギャンの設定方法は、同じ場所にあるので分かりやすいです。
ギャンファンとフィボナッチファンの違い
「ギャンファンとフィボナッチファンの違いって何だろう」
フィボナッチファンを知っている方は、この記事を見てこんな疑問を感じたのではないでしょうか。
フィボナッチファンの場合は、高値と安値の2点を結ぶ必要があります。
ギャンファンは始点だけ設定すれば、自動的に引かれるため、フィボナッチファンとは異なります。
また、フィボナッチファンでは、高値と安値の2点を調整できるため、チャートの形状に対応できます。
ギャンファンは45度で固定しているため、チャートの形状に応じて動かせません。
ギャンファンとフィボナッチファンはいくつか違いがありますが、どちらが良いというわけでありません。
あなたのトレードにどちらが適しているのか分析しながら、今後のトレードに役立てましょう。
自分に合ったトレード方法・分析方法を見つけるのも、FXトレードの醍醐味のひとつです。
ギャンリトレースメント
最後に、ギャンリトレースメントについて解説します。
ギャンリストレーメントは、ギャンを使ったリトレースメントです。
リトレースメントとは、相場の反発や反落など一時的に値動きが変化することを指します。
ギャンリストレーメントには、さまざまな数値設定と比率が存在します。
ギャンリストレーメントの数値設定と比率は下記の通りです。
数値設定 | 比率 |
---|---|
12.50% | 1/8 |
25% | 1/4 |
33.30% | 3/8 |
37.50% | 1/2 |
62.50% | 5/8 |
75% | 3/4 |
87.50% | 7/8 |
特に、50(1/2)の半値戻しが最も有名です。
そのほかにも、25%(1/4)や75%(3/4)などが知られています。
ギャンリトレースメントは、ギャンを使った相場の反発や反落のポイントを見極めるテクニカル指標です。
フィボナッチにも、ストレースメントが存在します。
「フィボナッチのストレースメントについても知りたい」という方は、下記のURからご参照ください。
最初は、半値戻しと25%(1/4)や75%(3/4)を覚えておきましょう。
まとめ
ギャン理論とは、20世紀に活躍した投資家『ウィリアムギャン』が考案した理論です。
「ダウ理論」や「サイクル理論」と並び、現代のトレーダーに多くの影響を与えている考え方といえます。
ギャン理論には、さまざまな法則が存在します。
FX初心者は、ギャン理論の28つのルールを意識してトレードを行うと良いでしょう。
ギャンを使った分析方法は、ギャンライン・ギャンファン・ギャングリッドの3つです。
特に、ギャンライン・ギャンファンは、多くのトレードに利用されています。
ギャン理論やギャンを使った分析を行うことで、FXトレードの質がさらに向上します。
この機会に、ギャンを使ったトレード・分析方法を活用してみてはいかがでしょうか。
2014年駒澤大学経営学部・経営学科卒業。その後、SEOを中心に事業を営む会社でコンテンツマーケティングを経験。コンテンツSEOを中心に各種プロジェクトに参画し、個人ではFXトレードを経験。株式会社セネリアスでは、半年間で表示回数・クリック数を倍にすることに成功。コンテンツSEOの豊富な知識や丁寧な対応、自身で経験したFXの経験をもとにユーザーファーストを心がけたライティングが強み。
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